スプーン一杯の生命
琥珀色の
天の恵みの
はちみつに
レモンを添えて
今日も飲もう
誰が
お前たちの
命の重さを
思うだろうか
スプーン一杯の
はちみつを
集めるために
一か月余で
生命が
燃え尽きてしまうことを
陽光に
羽を煌めかしながら
飛び交っていた
お前たちの屍が
花の下に
横たわっていることを
お前たちを
いとおしみながら
命の結晶の
はちみつに
レモンを添えて
今日も飲もう
【詩に添えて】
一匹の働き蜂が生涯で集める蜂蜜は、小さなスプーン一杯ぐらいと言われています。
働き蜂は花の最盛期には激しい労働のために体力を消耗して一か月余りで生命が燃え尽きるそうです。
それに反して、体力を消耗しない冬の働き蜂は三か月以上も生きるとのことです。
生命を削って無心に働く蜜蜂を思い浮かべながら味わってください。 田頭 桂之輔